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AIに引用されてたページの74.7%は深い階層。トップページ改修は後まわしでいけます

POINT この記事のポイント
  • AIの引用3,412件、トップページはわずか1.5%
  • 整える先は質問1つに1ページで答える下層ページ

「AI対策、まずはトップページの文言を直しましょうか」

先月の定例で、この一言でほぼ決まりかけましてね。

異論は出ませんでした。会社の顔なんだから、まずそこを直す。理屈としては通っています。

へクス子も、そのときは黙ってうなずいておりました。

なんですが、あとから引っかかったんですよ。AIがそもそもトップページを読んでいるのか、誰も確かめていないわけです。

そこを実際に数えた調査が、2026年8月に出ておりました。

AIはサイトのどのページを引用しているのか

トップページはほとんど引用されていません。5つのAIの回答から集めた引用URL 3,412件のうち、トップページは1.5%で、74.7%はパスが2階層以上深いページでした(Foglift、2026年8月1日〜10日、質問75問・回答375件)。

つまりAIが拾っているのは、会社の玄関ではなく、質問に1対1で答えている個別のページのほうです。

数えたのは、AI検索での引用を追跡・改善するツールを売っているFogliftR。ブランド名を含まない購買意図の質問を75問(25業種)用意して、ChatGPT・Claude・Gemini・Google AI Overview・Perplexityの5つへ投げております。

得られた回答は375件。そこに出てきた引用URLが3,412件、異なりドメインが1,510件だそうな。

なぜ、玄関ではなく奥の部屋が選ばれるのか

AIは、目の前の質問に答えるために引用元を選んでいます。

だとすると、会社の全体像が書いてあるページより、その質問の答えだけが書いてある1枚のほうが使いやすいわけですね。

トップページってのは、要は「うちはこういう会社です」を1枚にまとめた案内板です。事業も実績も採用情報も載っている。

質問した人が知りたいのは、そのうちの一行だけなんですよ。

たとえるなら、道を聞かれて会社案内のパンフレットを丸ごと渡すようなものでありますね。親切そうに見えて、聞いた側は困ります。

だから引かれるのは、その一行だけで1ページになっている場所のほうになります。

引用されるドメインの顔ぶれは、エンジンごとにかなり違う

同じ調査で、もう一つ数えられている数字があります。

5つのAIそれぞれの上位25ドメインを合わせてみると、75%は1つのエンジンにしか出てこないドメインでした。

顔ぶれはかなりバラけている、ということですね。

ここで「じゃあ5つ分の施策を別々に作るのか」と身構えると、手が止まります。へクス子も一瞬そう読みました。

なんですが、先ほどの深さの数字は5エンジン分の引用URLをまとめて数えたものです。エンジン別の内訳までは公表されていないので、そこは断定できません。

言えるのは、どのドメインに当たるかで分かれても、引用URL全体で見れば1.5%しかトップページが無かった、というところまでです。面ごとの施策を考える前に、まずそこを見ておきたいわけですね。

自社サイトで数えるなら、どこを見るか

やることは数えるところから始まります。自社サイトの中で、「見込み客の質問1つに、1ページで答え切っている」ページが何本あるか。

たいていの企業サイトは、ここが薄いんですよ。

サービス紹介ページが1枚あって、その中に想定質問への答えが段落として埋まっている。この形だと、AIから見れば「その質問の答えだけが書いてある1枚」にはなりません。

打ち手は、新しく書き足すより先に、既存の説明ページを質問単位へ割ることです。

割ったページは、当然パスが1階層深くなります。そこが今回の74.7%と重なる場所ですね。

この数字をどこまで持ち出せるか

留保は5つ。社内で目標値を置く前に、そろえて押さえておきたいところです。

  • Foglift はAI検索での引用を追跡・改善するツールを売る事業者で、「引用元を測って手を打つべき」という結論に商業的な利害があります
  • 測定期間は10日間、回答は375件です。AIの回答は日ごとに動くので、この窓の外で同じ比率になるとは示されていません
  • 質問は英語圏の購買意図クエリで、日本語での引用構成は測られていません
  • 同じ記事に併載されている業種別スコア(SaaS・B2B 62 / EC 48 など)は設計も期間も別の計測で、この数字と並べられません。スコアの算出式も公表されていないんですよ
  • 「FAQ を備えたページは2.8倍引用されやすい」という一節は Foglift の計測ではなく、外部研究(Aggarwal ら, KDD 2024)の引用です。この調査の結果として扱えません

とくに10日間・375件という窓の狭さは、数値目標に添えて出しておくべき数字であります。

では、この留保を全部置いたうえで何が残るのか。残るのは、引かれていた場所が玄関ではなかった、という向きのほうです。

向きは、比率が多少動いても変わりません。

トップページの改修より、質問1つに答えるページを先に増やす

持ち帰るとしたら、順番です。

トップページの文言を磨く作業は、後ろへ回して構いません。引用されている場所ではないからですね。

先にやるのは、見込み客が実際に口にする質問を10個ほど書き出して、その1つずつに1ページで答えることです。既存ページを割るだけでも、深い階層のページは増えます。

そのうえで、実際に引かれたかどうかはAIの側から数えます。自社サイトのアクセス解析には、AIがどのページを引用したかは出てまいりません。

「見つかる」の手前で候補に挙がっているかどうかも合わせて見るなら、AIに「見つかる」と「選ばれる」は別問題のほうも置き場所の整理に使えますよ。

まぁ、玄関から掃除したくなる気持ちは分かるんですけどね。奥の部屋から手を付けていきましょう。

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