「毎回この順位表を見せられても、どこを狙えばいいのか」
AIが答えの根拠に挙げたサイトの一覧を、定期的に眺めている方はいますかね。
見るたびに顔ぶれが変わる。先週の1位が今週はいない。
へクス子の目には、順位表というより回転寿司のレーンでした。流れてくるネタが毎回違う、あれです。
それで「AIの引用先は流動的ですね」と言って、次の一手が出ないまま終わる。
へクス子も前回まで、まさにその状態でした。
当社はAI可視性の測定ツールを売っているので、その測定を自社にも毎回かけています。
生成AIが根拠に挙げたURLのうち、自社サイトが何件だったかをそのまま公開する連載で、今回が8回目ですよ。
前回の結論は「打ち手を入れる前に、何も起きていない期間の振れ幅を持っておく」でした。
その振れ幅を取るために、8月3日から今日までの11回ぶんを並べ直してみたんです。
そうしたら、揺れの話とは別の景色が出てきました。
9月2日の測定は、引用元304件のうち自社が0件でした
今回の数字から出します。
4つのAI(ChatGPT / Gemini / Perplexity / Claude)へ5トピック、合計20問を投げました。20問すべてから応答が返り、そのうち19問から引用URLを取り出せています。
集まった引用URLは304件。うち自社ドメイン hexscope.ai は0件でした。
被引用率(self_ai_citation_sov)は0%(0/304)です。
8回連続の0件ですね。第1回からここは動いていません。
散り方も見ておきますよ。
引用元のドメイン数は171。304件が171か所に散っている計算になります。
前回(8月26日)の252件、5日前(8月31日)の291件と並べると、304件は8月下旬の幅の上側です。
ただ、この増減自体は前回の記事で見たとおり、何も打っていなくても起きる範囲でした。今回はそこを主題にしません。
Perplexityの1問だけ、引用元を取り出せませんでした
プラットフォーム別の内訳です。
ChatGPTが83件、Geminiが74件、Perplexityが78件、Claudeが69件。4つとも引用URLを返しており、欠測したプラットフォームはありません。
応答自体は4つとも5問ぶんすべて返ってきました。
ただしPerplexityは、5問のうち4問からしか引用URLを取り出せていません。20問中19問というのはこの1問ぶんです。
この1問を「引用ゼロ」として数えると、実際には測れていないものを実測値のように扱うことになります。当社は欠測として分けて記録しています。
数字を並べるときに、取れなかったものと本当に0だったものを混ぜない。これは自社の数字を出すときも同じ扱いにしています。
8月から11回、一度も落ちなかったのは3サイトでした
8月3日から9月2日までの11回ぶんについて、各回の上位10ドメインを取り出して、何回顔を出したかを数えました。
結果は、はっきり分かれました。
11回すべてに入っていたのは3つです。dageno.ai、en.wikipedia.org、prtimes.jp。
続くのは7回組と6回組です。
- 7回: mediareach.co.jp、semrush.com、youtube.com
- 6回: techradar.com、note.com、reddit.com、ai-search.techsuite.co.jp、ahrefs.com
今回の上位10件も見ておきます。
- 11件: en.wikipedia.org
- 10件: reddit.com、dageno.ai
- 6件: ahrefs.com、semrush.com、note.com、ai-search.techsuite.co.jp、prtimes.jp
- 5件: trysight.ai、business.adobe.com
1回ごとの順位は毎回入れ替わります。8月26日の首位はdageno.ai、8月31日はprtimes.jp、今回はen.wikipedia.orgでした。
順位だけを見ていると、確かに毎回別の景色に見えるわけです。
でも11回重ねると、上位に居続ける少数と、1回だけ現れて消える多数に分かれました。
常連3サイトは、性格がきれいに分かれています
en.wikipedia.orgは百科事典です。カテゴリそのものの説明を求められたときに引かれます。
prtimes.jpはプレスリリースの配信先で、各社が自分で出した発表がそのまま残る場所です。
dageno.aiはAIツールを比較・紹介する専門サイトで、このカテゴリを扱い続けているメディアにあたります。
つまり「定義を説明する場所」「発表が積み上がる場所」「カテゴリを継続的に扱う場所」の3種類です。
自社サイトを1本足しても、この3種類のどれとも競合しません。だから自社が0件のままでも矛盾はしないわけですね。
逆に言うと、常連枠へ入るには、この3種類のどれかに自社の情報が載っている状態を作る必要があります。
揺れる枠と動かない枠は、打ち手が別物です
1回ごとの上位は毎回入れ替わる。けれど11回を重ねると、皆勤の3サイトが浮かび上がる。
妙な話に見えますかね。
この2つは矛盾していません。引用枠の下側は入れ替わりが激しく、上側の一部は固定されている、という構造です。
そして打ち手は別々になります。
入れ替わる枠は、新しいページを出せば入り込む余地があります。第4回で見たように、2日で半分近くが入れ替わる場所ですから。
固定された枠は、記事を1本増やしても動きません。自社の情報が百科事典・発表・専門メディアに載っているかどうかで決まります。
自社の数字が0%のまま動かない理由も、ここで説明がつきます。当社が試してきたのは記事を足す打ち手だけで、常連3サイト側にはまだ何も置いていないんですよ。
これは自社カテゴリの5トピックについての測定で、11回ぶんです。ほかの業界で同じ構造になる保証はありません。
ただ、確かめる手順は同じです。数回ぶんの上位10件を並べて、皆勤のドメインを数えるだけですから。
上位の一覧は、皆勤の数を数えてから読む
AIの引用元を1回だけ見て「流動的だ」と結論づけると、打ち手が出てきません。
数回ぶんを重ねて、毎回出てくるドメインと1回きりのドメインを分けると、狙う場所が2種類に分かれます。
新しいページで入り込める枠と、百科事典やプレスリリースや専門メディアに情報を置かないと入れない枠です。
当社は8月のあいだ、前者だけを試していました。0%が動かなかったのは、そういうことだったんですね。
次回は常連3サイトの中身を開けて、そこに自社の情報を載せる経路が実際にあるのかを確かめます。マーケターの方なら、まず自社カテゴリの上位10件を3回ぶん並べてみるところからをおすすめしますよ。
今回の測定について
- 測定日: 2026-09-02(JST)
- 方法: 5トピック × 4AI(ChatGPT / Gemini / Perplexity / Claude)= 20クエリ。各回答の引用URLから hexscope.ai の被引用率を算出。
- 結果: 引用URL総数304件中、hexscope.ai は0件。self_ai_citation_sov = 0%(0/304)。