「先週打った施策、もう効果を見ていいんですかね」
プレスリリースを1本出した。記事を1本足した。翌週に数字を見て、上がった下がったと話す。
翌週の数字だけで一喜一憂するのは、そこまでの情報量なら誰でも行き着く読み方です。
へクス子も先週、まさにこの流れで結論を出しかけておりました。
ところが、同じ質問を3日続けて投げてみたら、話が変わったんですよ。
この連載は、AI可視性を測る道具を作っている当社が、その道具を自社へ向けて定期的に測り、生成AIが答えの根拠として挙げたURLのうち自社サイトが何件あったかを毎回そのまま出す企画です。
今回で7回目ですよ。
前回の結論はこうでした。
打ち手を入れる前に何回か測っておいて、何も起きていないときに数字がどれくらい揺れるのかを先に知っておかないと、あとから出た増減が施策の成果なのかどうかを判定できない、と。
先に片付けたのは、その宿題のほうです。8月24日・25日・26日の3日連続で測りました。
3日連続で測ったら、AIの引用元は301件・241件・252件になりました
今回(8月26日)の引用元は252件です。
そのうち hexscope.ai は0件でした。被引用率は0.0%ですね。
被引用率というのは、AIが挙げた引用元全体のうち自社サイトが占めた割合のことです。
3日ぶんを並べるとこうなります。
- 8月24日: 引用元301件、うち自社0件
- 8月25日: 引用元241件、うち自社0件
- 8月26日: 引用元252件、うち自社0件
同じ5トピックを、同じ4つのAIへ、同じ条件で投げているわけでして。
それでも総数は60件ぶん動きました。
分母の話も先に置いておきますね。
今回は20問すべてに応答がありましたが、そのうち引用元を取り出せたのは17問で、残る3問の回答には引用URLが1本も付いていませんでした。
つまり252件は「20問ぶん」ではなく「17問ぶん」の数字なんですよ。8月24日は20問ぶん、25日は16問ぶんですしね。
分母のそろわない日どうしを、そのまま引き算してはいけないわけですね。
引用の本数が3日で100件から40件へ。Perplexityの振れがいちばん大きい
AI別の内訳です。カッコ内は、5問のうち引用元を取り出せた問いの数であります。
- ChatGPT: 67件(5/5)
- Gemini: 66件(5/5)
- Perplexity: 60件(3/5)
- Claude: 59件(4/5)
今回は4つとも59件から67件のあいだです。
ほぼ横並びなんですよ。
ところが、そこへ至る道すじは横並びではありません。
Perplexityは8月24日が100件、25日が40件、26日が60件です。
で、同じ3日のChatGPTは60件・64件・67件でした。
こちらの振れ幅はずっと小さいわけですね。
ただしPerplexityの60件は5問のうち3問ぶんで、残る2問からは引用元そのものが取れていないため、100件から下がった理由を「引用を出さなくなったから」と決めつけることはできません。
1つのAIだけを見て一喜一憂するのは、体重を1日1回だけ量って前日と比べるようなものですよ。
自社の露出を1つのAIだけで見ていると、その日の振れをブランドの変化と読み違えるおそれがあるわけです。
Redditが11件から0件へ。上位の顔ぶれは1日で入れ替わりました
今回の上位10ドメインはこうなりました。
- dageno.ai: 11件
- en.wikipedia.org: 9件
- note.com: 7件
- prtimes.jp: 5件
- mieru-ca.com: 5件
- mediareach.co.jp: 4件
- ahrefs.com: 4件
- semrush.com: 4件
- nicklafferty.com: 4件
- business.adobe.com: 4件
首位のdageno.aiは13件、8件、11件と動いており、25日だけ reddit.com に首位を譲りましたが、3日とも2位までに残っております。
粘りますなぁ。
対照的なのが reddit.com です。
8月24日は6件、25日は11件で首位、そして今回は0件でした。
youtube.com のほうも1件、7件、0件と動きましてね。
引用元のドメイン数そのものは159で、8月24日の157、25日の146と大きくは変わっておりません。
散らばりの広さは同じくらいなのに、上位に座る顔ぶれだけが日替わりになっている、ということですね。
3日で動かなかったのは、実は当社の数字のほうでした
この3日で、当社の被引用率は動きませんでした。
0.0%のままです。
一方、他社のドメインは1日で11件から0件まで動いています。
この2つを並べると、効果測定の設計に注文が付きます。
仮に当社が8月25日に何か打ち手を入れていて、その翌日に reddit.com の11件が0件へ落ちたところだけを見たとしたら、上位の枠が1つ空いたのは自分たちの施策のおかげだ、と読みたくなるでしょう。
ですが今回、当社が打った手はゼロです。
へクス子もこの0件を見た瞬間に「枠が1つ空いた」と言いたくなりましたが、隣の日の数字がそれを許してくれませんでした。
日々の振れがこの幅で起きている以上、打ち手の前後を1回ずつ測って比べる設計では、効果と振れを分けられないんですよね。
なお当社は最適化サービスを売っていないので、書けば引用されると請け合う立場にはありません。測って、動いたかどうかをそのまま出すだけです。
打ち手を入れる前に、動かない期間の振れ幅を持っておく
今日から替えられるのは、測る順番のほうですね。
効果を見にいく前に、何も打っていない数日を先に測っておく。これだけでしょうな。
当社の今回の実測でいうと、何の打ち手も入れていない3日のあいだに、引用元の総数は241件から301件まで、1つのAIに限れば40件から100件まで振れております。
この幅の内側で起きた増減は、打ち手の成果とは呼べません。逆に、この幅を超えたときだけ、施策を疑う材料になるわけです。
もう1つ、比べる相手の分母もそろえたいところです。
引用元が取れなかった問いがある日は、件数そのものが小さく出ますので。
当社は次の一手として、カテゴリを扱うページを増やしたうえで、前後をそれぞれ数日ずつ測ります。1回対1回の比較では、この振れに勝てないと分かりましたので。
そんなわけで、今日はこのへんで。
今回の測定について
- 測定日: 2026-08-26(JST)
- 方法: AIブランドトラッキング / AI可視性 / GEO / Share of Voice / ブランドモニタリング系の5トピックを、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeの4つのAIに質問(計20クエリ)。各回答から引用元URLを抽出し、全引用元に占める hexscope.ai の割合を算出。
- 結果: 20クエリすべてに応答あり(20/20)。引用元を抽出できたのは17クエリ(17/20)。引用元総数252件中、hexscope.ai は0件。self_ai_citation_sov = 0.0%(0/252)。
- AI別: ChatGPT 67件(応答5/5・抽出5/5)・Gemini 66件(応答5/5・抽出5/5)・Perplexity 60件(応答5/5・抽出3/5)・Claude 59件(応答5/5・抽出4/5)。
- 比較対象: 2026-08-24(第6回の測定・引用元301件・抽出20/20)と 2026-08-25(引用元241件・抽出16/20)の各
kpi-snapshot/self-ai-citation/<date>.json。 - 引用元のドメイン数: 今回159、2026-08-24 は157、2026-08-25 は146。