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「引用元の1位、本当にそのサイト?」AIの中継URLをほどいて数え直してみた

POINT この記事のポイント
  • AIが示した引用元268件のうち、自社ドメインは0件
  • 順位表を見る前に「何を1件と数えたか」を確認

「その引用元ランキング、誰がどう数えたやつですか」

AI可視性の話になると、たいてい「引用元サイトの上位10件」みたいな表が出てきますよね。

へクス子も、ああいう表はわりと素直に眺めておりました。上から順に、AIに好かれているサイトが並んでいるんだろうと。

なんですが、今回その表を自分の手で作り直してみて、けっこう気まずいことに気づきましてね。

一番上の行が、そもそもサイトじゃなかったんですよ。

この連載は、AI可視性を測る道具を作っている当社が、その道具を自社へ向けて定点観測する企画です。第3回は、数字よりも「数え方」が主役になった回ですね。

AIの回答に出てくる引用元サイトは、どうやって数えるのか

AIが根拠として示したリンクを1本ずつ実際のサイトまでたどって、ドメイン単位で数えます。

今回の実測では、Geminiが返した引用72件はそのままだと1つのドメインに見えましたが、72件すべてを実サイトまでたどり直すと48サイトに分かれました(自社実測・n=20クエリ・ChatGPT/Gemini/Perplexity/Claude・測定2026-07-29)。

なぜ1つに見えるのか。Geminiは引用元を出すとき、実サイトのURLではなく、いったんGoogle側の中継URLを返してくるからです。

中継URLってのは、要は「転送用の住所」ですね。クリックすれば本当のサイトへ飛ばしてくれますが、住所そのものは全部そろって同じドメインになります。

だから届いたURLをそのままドメインで集計すると、Geminiぶんの引用はまるごと1サイトぶんとして積み上がるわけです。

私書箱に届いた手紙を、差出人を見ずに全部「郵便局からの手紙」として数えているようなものですなぁ。

今回から、この中継URLを1本ずつたどって実サイトへ戻す処理を測定に入れたんですよ。対象になった72件は、72件とも実サイトまで解決できています。

で、その数え直しをしたうえで、今回の数字がどうだったかと言いますと

  • 20クエリすべてに応答あり(20/20)
  • そのうち引用元の抽出まで成功したのは19クエリ
  • 集まった引用元は268件、うち hexscope.ai は0件

被引用率は0.0%であります。268分の0で、当社の名前はどのAIの根拠にも入っておりません。

ここはへクス子としても、動くとは思っていませんでした。当社ブログは生後4か月ほどで、外部からのリンクもほぼ無い状態ですからね。

むしろ今回価値があるのは、この0の質のほうでしてね。

前回まで、引用元の一部は中継URLのまま集計されていました。中身をたどっていない以上、その中に自社が混ざっていない保証はなかったわけです。

今回は全件を実サイトまでたどったうえでの0件です。「見えていなかっただけ」という逃げ道が、これで消えたということですね。

引用元を出してきたAIは4つとも、ただし1問だけ取りこぼしています

268件が、どのAIから出てきたのか。内訳はこうでした。

  • ChatGPT: 75件(応答5/5)
  • Claude: 74件(応答5/5)
  • Gemini: 72件(応答5/5)
  • Perplexity: 47件(応答5/5・うち1問は引用元を取り出せず)

4つとも引用元を返してきており、自社ぶんはいずれも0件です。

Perplexityの1問だけは応答はあったものの、引用元の抽出に失敗しているんですよ。だから今回の268件は、20問ではなく19問ぶんの合計になります。

こういうときに「Perplexityは0件でした」と書くと嘘になります。取れなかったのは測定側の都合で、AIが挙げなかったこととは別物ですからね。

中継URLをほどくと、上位10サイトの3枠が実サイトに入れ替わる

数え直したあとの上位ドメインは、こうなりました。

  • prtimes.jp / youtube.com / dageno.ai / reddit.com(各8件)
  • mieru-ca.com(7件)、visiblie.com / mediareach.co.jp(各6件)
  • techradar.com / en.wikipedia.org(各5件)、toolradar.com(4件)

ほどく前なら、この表の1行目には中継ドメインが72件で座ります。2位以下がどれも8件以下ですから、首位だけが桁違いに太い表になるわけですね。

ほどいた後は、youtube.com・mieru-ca.com・mediareach.co.jp の3つが新たに上位10へ入りました。中継ドメインの中身が、実サイトとして表に戻ってきた形です。

散らばり方も見ておくと、Geminiぶんだけで48サイト、4AI合計では163サイトになります。1件ずつは小さいけれど、顔ぶれは相当に広い。

上位に来たのがプレスリリース配信のprtimes.jp、動画のyoutube.com、掲示板型のreddit.comだった点は、覚えておく価値がありますね。

AIが根拠に使う場所は、企業サイトの解説記事だけではない、ということが数字として出ているわけです。

前回と引き算ができない回、というのがあります

さて、前回は「新しい一次情報を出し続けたら数字が動くか、次回試します」と書きました。その答えは、今回は出せません。

理由は単純で、測る側のルールが変わったからです。中継URLをほどく処理を入れた時点で、引用元の数え方の版が1つ上がっています。

版が違う測定どうしで引き算をすると、動いたのがAI側なのか自分の集計なのかが区別できなくなります。だから当社の規約では、そこで差分を出すこと自体を禁じているわけです。

数字が悪いから伏せる、という話ではありません。むしろ逆で、差を出せば「先週より改善した」と言える場面でも、同じ理由で出しません。

道具を直した回は、直した事実を記録して、比較は次の回からやり直す。定点観測を名乗る以上、ここは譲れないところであります。

順位表を見る前に「何を1件と数えたか」を確かめる

AI可視性のレポートで最初に見るべきは、順位そのものではなく、その順位が何を1件として数えた結果か、でしょうな。

今回の当社の例で言えば、中継URLをたどるかどうかだけで、首位のドメインと上位10の3枠が変わりました。順位の解釈も、そこから立てる打ち手も、当然変わってくるわけですね。

自社や代理店のレポートを受け取ったら、「Geminiぶんの引用元は実サイトまでたどっていますか」と一度聞いてみてください。たどっていなければ、その表からは置き場所の見立てが立ちません。

そのうえで、今回の当社のように0が続く場合も、分母の中身は見ておく価値があります。上位がプレスリリースや動画や掲示板なら、記事だけ書いていても届かない、という読み方ができますからね。

なんとも、道具の点検から始まる回でございました。


今回の測定について

  • 測定日: 2026-07-29(JST)
  • 方法: AIブランドトラッキング / AI可視性 / GEO / Share of Voice / ブランドモニタリング系の5トピックを、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeの4つのAIに質問(計20クエリ)。各回答から引用元URLを抽出し、中継URLは実サイトまで解決したうえで、全引用元に占める hexscope.ai の割合を算出。
  • 結果: 20クエリすべてに応答あり(20/20)、うち引用元の抽出に成功したのは19クエリ。引用元総数268件中、hexscope.ai は0件。self_ai_citation_sov = 0.0%(0/268)。有効プラットフォームは4/4(ChatGPT 75件・Claude 74件・Gemini 72件・Perplexity 47件)。
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