「1回測って終わり」にすると、たぶん一番大事なところを見落とす
自社の名前をAIに聞いてみた、という話は前回書きました。ただ、一度測ってみて「へえ」で終わってしまった方も、けっこう多いんじゃないですかね。
へクス子も、危うくそうなるところでした。0%という数字を眺めて、しばらく満足していたんですよ。
なんですが、AIが参照する情報は、こちらが止まっている間も勝手に動いています。定点観測ってのは、その動きを捕まえるためにやるものですよね。
というわけで、前回から1か月あけて、まったく同じ方法でもう一度測ってみました。今回はその差分の話であります。
で、1か月後の数字がどうだったかと言いますと
まずは結果から並べますね。
- 20クエリ中、回答の取得と引用抽出に成功したのは15クエリ(前回と同じ)
- 集まった引用URLは67件(前回は46件)
- そのうち hexscope.ai は0件
被引用率は0.0%です。67分の0で、前回の46分の0から1ミリも動いておりません。
ここは正直、動くとは思っていませんでした。この1か月、自社サイトに何かを積み上げたわけでもないですからね。
面白いのは分母のほうでしてね。引用URLの総数が、46件から67件へ、1.5倍近くに増えているんです。
同じ20の質問を投げて、AIが根拠として示すリンクの数だけが増えた。つまり「引用される枠」そのものが広がっているわけですね。
引用URLを出してくるAIは、1か月経ってもPerplexityだけ
その67件が、どのAIから出てきたのか。内訳はこうでした。
- Perplexity: 67件(うち自社0件)
- ChatGPT / Gemini / Claude: いずれも0件
前回とまったく同じ構図です。引用URLという形で出典を提示してくるのは、依然としてPerplexityひとつだけであります。
Perplexityは検索連動型です。検索連動型ってのは、質問のたびにウラで検索をかけて、その結果を根拠に答えるタイプのことですね。だからURLがずらりと並びます。
残る3つは、既定の回答では出典リンクをあまり貼りません。回答そのものはしているけれど、「どこ情報か」を文中に出さないわけです。
ここが1か月動かなかったのは、実は使い勝手のいい話でしてね。URLベースで可視性を測るかぎり、当面はPerplexityを軸に見ればいい、という前提を持ち越せるということですから。
上位10サイトのうち8つが、1か月前にはいなかった
では、その67件を誰が持っていったのか。上位ドメインはこうなっておりました。
- business.adobe.com(5件)
- dageno.ai / aiseo-llmo.com(各4件)
- citadex.io / white-link.com / youtube.com / note.com / prtimes.jp(各3件)
- ai-visibility-software.com / seocrawl.ai(各2件)
これを前回の上位10と見比べると、なかなかのことが起きていました。1か月前の顔ぶれから残っているのは、dageno.ai と youtube.com の2つだけなんですよ。
つまり上位10枠のうち8枠が、この1か月で新顔に入れ替わっている。ほぼ総取っ替えですね。
前回はSEO系の情報メディアが並んでいました。今回は大手ベンダーの解説記事、AI可視性ツール系の新興ドメイン、そして note.com と prtimes.jp が上位に顔を出しています。
prtimes.jp はプレスリリース配信、note.com は個人や企業が投稿するプラットフォームです。どちらも「新しく公開された情報」が入り口になる場所ですね。
「席が空いていない」のではなく「席がまだ固まっていない」
この入れ替わりの激しさを、へクス子はけっこう前向きに受け取りました。
引用の上位が何年も同じ権威サイトで固定されているなら、新顔に勝ち目はほとんどありません。ところが実際は、1か月で8割が入れ替わる程度には流動的でした。
検索結果の1位を何年も守り続ける老舗ドメイン、みたいな景色とはずいぶん違います。どちらかというと、開店直後のフードコートで席がまだ埋まりきっていない状態に近いですなぁ。
しかも上位に入ってきたのが、プレスリリースと投稿プラットフォームです。AIが「新しく出た情報」を優先して拾っている、と読むのが自然でしょう。
留保も置いておきますね。今回の集計は20クエリ中15クエリぶんで、引用元は実質Perplexity1つです。
サンプルは小さく、たまたまの揺れを拾っている可能性は残ります。
それでも、2回続けて「引用枠は増え、顔ぶれは動く」が観測されたのは事実です。
自社の0%より先に、「枠が動いているか」を見る
自社の被引用率がゼロでも、そこだけを見て諦めるのは早い。今回の測定から持ち帰れるのは、まずこれですね。
同じ1か月で引用枠は46件から67件に増え、上位の顔ぶれは8割が入れ替わりました。入り込む余地は、数字の上で実在しているわけですね。
そのうえで、狙う場所の見立ても少し見えてきました。上位に浮上したのがプレスリリースと投稿プラットフォームだった点は、見逃せません。
ここから読めるのは、まず効くのが「そのテーマで新しい一次情報を出し続けること」だという仮説です。次回はこれを実際に試して、数字が動くかどうかをお見せします。
自社のAI露出が気になっている方は、いまの数値そのものより、「上位の顔ぶれが動いているかどうか」を先に確かめてみてはいかがでしょう。動いている市場なら、まだ入れます。
いやはや、定点観測というのは2回目からが面白いっすね。
今回の測定について
- 測定日: 2026-07-23(JST)
- 方法: AIブランドトラッキング / AI可視性 / GEO / Share of Voice / ブランドモニタリング系の5トピックを、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeの4つのAIに質問(計20クエリ)。各回答から引用URLを抽出し、全引用に占める hexscope.ai の割合を算出。
- 結果: 引用URL総数67件中、hexscope.ai は0件。self_ai_citation_sov = 0.0%(0/67)。