新しいプロジェクトが立ち上がるたび、「タスク管理はどのツールでやる?」という話になりますよね。
最近はその候補選びを、まずAIに聞いて済ませる人が増えてきました。へクス子も、新しいプロジェクトのたびに候補出しの最初の一歩はAI任せになりつつあります。
なんですが、以前ビジネスチャットの5社で測ったとき、AIが最初に出す名前はAIごとにきれいに割れていました。
タスク管理ツールでも同じことが起きるのか。今回は第2弾として、定番5社で実測してみました。
NotionからBacklogまで、5社に同じ5問を聞いてみた
対象はNotion、Asana、Trello、Backlog、Jiraの5社です。国産からはBacklogが入っています。
質問は「おすすめはどれ?」「チームの進捗共有なら?」といった素直なものを5つ。同じ質問を4つのAI(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude)に投げました。
数えた指標は、言及率(何回の回答に名前が出たか)、被引用シェア、平均順位(回答の中で何番目に出たか)の3つです。
被引用シェアってのは、AIが挙げた全ツールの言及のうち、その1社が占める割合のこと。自社の「声の大きさ」がどれくらいかを示す数字ですね。
なおGeminiからは今回も対象5社の言及を抽出できず、有効回答は20回中15件でした。下がその実測レポートで、数字は測定値そのまま、加工はしておりません。
AI CITATION REPORT
プロジェクト管理・タスク管理ツール
4つのAI(ChatGPT / Gemini / Perplexity / Claude)に各5問・計20回質問。うちブランド言及を抽出できた有効回答は15件。Geminiの回答からは対象5社の言及を抽出できなかったため、本レポートの比較は実質的にChatGPT・Perplexity・Claudeの3AIによるもの。被引用シェア(SOV)はAIが挙げた全ツールの言及を分母にするため、この5社の合計は約88.5%で、残りは対象外の他ツールへの言及。実測日 2026-07-19(UTC)。
| # | ブランド | MF(言及率 %) | SOV(被引用シェア %) | AvgRank(平均順位) | Top1(%) | Sentiment |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Trello | 100.0 | 20.7 | 3.9 | 33.3 | ポジティブ |
| 2 | Asana | 100.0 | 19.5 | 2.6 | 20.0 | ポジティブ |
| 3 | Backlog | 73.3 | 18.4 | 6.2 | 20.0 | ポジティブ |
| 4 | Jira | 86.7 | 17.2 | 3.7 | 13.3 | ポジティブ |
| 5 | Notion | 73.3 | 12.6 | 3.4 | 13.3 | ポジティブ |
※ グラフを表示できない場合は、上のランキング表が同じ数値のテキスト代替になります。
| ブランド | ChatGPT | Perplexity | Claude |
|---|---|---|---|
| Trello | 100.0% / 1.2 | 100.0% / 6.0 | 100.0% / 3.4 |
| Asana | 100.0% / 1.8 | 100.0% / 3.7 | 100.0% / 1.8 |
| Backlog | 20.0% / 3.0 | 100.0% / 7.2 | 100.0% / 4.8 |
| Jira | 100.0% / 3.2 | 80.0% / 4.5 | 80.0% / 3.0 |
| Notion | 60.0% / 4.3 | 60.0% / 4.3 | 100.0% / 2.2 |
測定に使用した質問(5件)
- プロジェクト管理・タスク管理ツールでおすすめはどれですか。代表的なサービスを挙げてください。
- チームのタスク管理や進捗共有に使うプロジェクト管理ツールなら、どのサービスが良いですか。
- 主要なプロジェクト管理ツールを機能や使いやすさで比較すると、どのサービスの評価が高いですか。
- 日本の中小企業がタスク管理・プロジェクト管理用に導入するツールとして、おすすめを教えてください。
- 法人向けのプロジェクト管理・タスク管理ツールにはどんな主要サービスがありますか。代表的なものを挙げてください。
全員に呼ばれるのはTrelloとAsana、でも呼ばれ方は別物だった
まず、言及率100%だったのはTrelloとAsanaの2社です。有効回答のすべてに、この2社の名前が出てきました。
ただ、Trelloの出方はAIによってかなり違います。ChatGPTでは平均1.2番目・最初に出る割合80%と主役級なのに、Perplexityでは平均6番目まで下がりました。
一方のAsanaは、どのAIでも平均1.8〜3.7番目。総合の平均順位は2.6番目で、5社の中では崩れない安定ぶりであります。
同じ「全員に呼ばれる2社」でも、片方は主役と脇役を行き来し、片方はずっと2番手あたりにいる。言及率だけ見ていたら、この違いは消えてしまうわけです。
「一番手」はChatGPT・Perplexity・Claudeで3通りに分かれた
一番手ってのは、回答のいちばん最初に名前が挙がる割合が最も高いツールのこと。今回、これが3つのAIで全部違いました。
- ChatGPTでは、80%の回答でTrelloが最初に出た
- Perplexityで最初に出る割合のトップはBacklogの40%
- Claudeで最初に出る割合のトップはNotionの40%
同じ5問で一番手が3通りとは、見事な割れ方っすね。審査員ごとに大賞が変わる映画祭みたいなものです。
国産のBacklogは、前回のChatworkと同じ動きでした。ChatGPTでの言及率は20%にとどまる一方、PerplexityとClaudeでは100%です。
Notionも総合の被引用シェアは12.6%と5社で最小ながら、Claudeに限れば言及率100%・平均2.2番目の主役でした。どこで測るかで、見え方がまるごと変わるんですよ。
ばらつきは、そのまま「どこを伸ばすか」の地図になる
念のため添えておくと、この結果は「どのツールが優秀か」を決めるものではありません。5問×各1回の測定ですし、AIの回答は学習や参照情報の更新でも変わりますからね。
ポイントは、AIが想起するブランドには偏りがあり、その偏りはAIごとに違う、という事実のほうです。
自社ブランドに置き換えると、ChatGPTで薄いのか、Claudeで薄いのか。それが分かれば、どのAIが参照しそうな情報を整えるか、打ち手を置く場所が具体になります。
逆に測っていないと、「AIにはたぶん出ているはず」という体感だけで判断することになるでしょうな。薄いAIがどれかは、数えて初めて名指しできるんです。
自社の「一番手になれるAI」を知ってから動く
今回の測定で分かったのは、言及率・被引用シェア・一番手の割合が、それぞれ別の動きをするということでした。しかもどの数字も、AIごとに割れます。
そこでおすすめしたいのが、自社と競合数社について、同じ質問を複数のAIに投げて、「最初に名前が出るAI」と「順位が沈むAI」を1枚に並べる測り方です。
一番手を取れているAIが1つでもあれば、そこはすでに強い場所。逆に順位が沈むAIこそ、伸びしろの大きい投資先になりましょう。
測定方法: 「プロジェクト管理・タスク管理ツール」を対象に、対象5社(Notion・Asana・Trello・Backlog・Jira)と5つの質問を設定し、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeへ各1回ずつ計20回質問(2026-07-19 実測・UTC)。各回答から対象ブランドの言及・順位を抽出し、言及率/被引用シェア/平均順位を算出。うち有効回答は15件で、Geminiからは対象5社の言及を抽出できなかったため、比較は実質的にChatGPT・Perplexity・Claudeの3AIによるもの。被引用シェアはAIが挙げた全ツールを分母にするため5社の合計は約88.5%で、残りは対象外の他ツールへの言及。名指しの優劣を断ずるものではなく、AI可視性の測定例として中立に提示するものです。